夏休みの到来とともに「子どもと一緒に過ごす時間が増える」反面、自分の時間が取れなくなったり、生活リズムが乱れたり―そんな悩みに直面する親御さんは多いはずです。
特に今年は、ICT(情報通信技術)教育やオンライン学習など環境変化も加わり、親自身も戸惑った場面が増えたと感じます。
しかし、その悩みも“成長の種”です。私自身、スマホとの付き合い方や学習管理で何度も壁にぶつかり、そのたびに新しい「親の学び方」「自分なりの工夫や気づき」を発見してきました。
本記事では、そんなリアルな経験や実践アイデアを交えながら、忙しい毎日でも取り入れられる子育て法を解説します。
親も成長できる!夏休みの学び方
近年の教育心理研究(※文部科学省2023年調査より)でも「親が自己成長し続ける家庭ほど、子どものレジリエンス(困難な状況やストレスに直面した際に、そこから立ち直り、回復する力)が高まる」と報告されています。
たとえばわが家では、私や夫が読んだ教育本の内容を「今日は新しい知識を得たよ」と食卓で共有する日課がありました。その影響で子どもも本を読む意欲が高まり、毎晩リビングに本が並ぶようになりました。
また、小学校PTAでの交流を通じて、他の親御さんたちから「言葉の選び方」「褒め方」「反省したことの伝え方」など生きた知恵を学ぶことも。
ポイントは「学ぶ親の姿」を見せること。子どもは言葉よりも、その背中から学んでいるのです。

PTA活動は”負担が重い”と敬遠される従来の形から、講習会や交流会など”その都度参加型”にシフトしているケースが増えています。機会があれば参加してみてください。
子育ての悩みを成長のきっかけに変える方法
息子がYouTubeに没頭し、つい「またスマホ?」と叱ってしまい、自己嫌悪した経験があります。その後、親友の心理士に相談し

まずは子どもの声に耳を傾けてみて。
と助言をもらいました。実際、息子に、

今日はどんな動画が面白かった?
と聞き、興味を理解しようと努めたところ、自然と

動画を見る前に宿題をやってみようかな。
と本人から提案が!
叱るよりも「一緒に考える」姿勢が子どもにも伝わるのだと実感しました。
どんな失敗も、次に活かせば立派な成長の材料。親自身が自分の行動を見直すことで、親子ともに心にゆとりが生まれます。
親の読書習慣で家庭が変わる!おすすめ実践法
教育現場や保護者の間で「親の読書実践」は着実に広がっています。
たとえば、子育て本やエッセイ、マンガでもOK。「読んで分かったことをその日のうちに実践」というスモールステップが効果的です。
私おすすめ書籍は、
・『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育 』
(ディスカヴァー・トゥエンティワン社)
同じテーマで異なる作者本を2冊読むことで、気づきも広がります。

『自分でできる子に育つ ほめ方叱り方』は子どもへの言葉のかけ方の具体例が、とても参考になりました。すきま時間でサクッと読めます。

『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育 』の「親の感情が安定すれば、子育ての9割は解決する」という一文が刺さりました。
また、お気に入りフレーズは付箋に書いて冷蔵庫へ。
「家族全員で学ぶ」を意識すると、会話も増え子どもの自己肯定感も育ちます。

うちの冷蔵庫には『子どもが育つ魔法の言葉 』(PHP文庫)から抜粋した、「和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる」のフレーズを貼っています。
孤独を解消!親仲間から学べる子育てヒント
「親同士のコミュニティ」は孤立や不安を解消できる貴重な場です。私自身も、地元の家庭教育サークルやオンライン座談会に参加し、

うちと同じ悩みを抱えている…。
と実感するたび安心しました。
例えば「子どもが約束を守らない」と悩む親には、「タイマーを一緒にセットする方法」や「行動記録を一緒につけて達成度を確認」など、自分だけでは思いつかなかった新しい視点が得られました。

うちの子、「5分だけ」が30分になっちゃうんです。

タイマーを一緒にセットして『タイマーさんが教えてくれるね』って言うと素直に聞いてくれますよ。

それ、私もやってみよう。
3行日記で整える!親の心と子育ての振り返り術
「毎晩の小さな日記」は、感情を整理し親自身の成長記録にもなります。
私の場合は「今日よかったこと・できなかったこと・明日ためしたいこと」の3行プラス、短い気づきを追加。
その日感じたことを翌日に具体的な行動として活かすことで、日々の子育ての質が目に見えて上がりました。

たとえば、
今日よかったこと:叱る前に理由をたずねた
できなかったこと:共感してあげられなかった
明日ためしたいこと:深呼吸してから話す
今日の気づき:どうしても小言が先に出てしまう
のように書きます。
スマホのメモアプリや、最近流行の「親子交換ノート」で子どもと一緒に記録をつけるのもおすすめ。デジタルを活用すれば継続のハードルも下がります。
共働きでも安心!スキマ時間でできる学び習慣
共働きやワンオペ育児の親ほど、「スキマ時間活用」がカギとなります。
通勤中にオーディオブックや教育系YouTubeを流し聞き、洗濯物をたたみながら子どもとクイズ大会、夜は3分間だけ夫婦で今日の反省・明日の目標を共有するなど、パートナーや家族全体で“学び習慣”を広げやすくなります。
さらにSNSで#夏休み子育て実践記をシェアすれば、全国の親御さんともアイデア交換ができ、孤立感も減らせます。
学ぶ姿が子に伝わる!夏休みの子育て実践例
子どもは親の行動を見ています。ある夜、リビングで教育心理学の本を読んでいると、小学4年生の娘が

おかあさんも勉強してるんだ。私も明日の漢字やろうかな…。
とつぶやいたのです。
いつもは「宿題やりなさい」と言われて嫌そうな顔をしていたのに、その日は自分から机に向かい、漢字ドリルに集中して取り組んでいました。私が本を読む横で、娘が漢字を書く。静かで穏やかな時間が流れました。
翌朝、娘が

昨日は10個も漢字を覚えたよ!
と嬉しそうに報告してくれた時、以前聞いた先輩教師の言葉、

子どもは親の言う通りには育たない。親のしているように育つ。
を心から実感しました。
親が学ぶ姿は、どんな言葉よりも説得力のある、子どもへの最高の教育なのです。
すぐできる!夏休みの親の学び行動リスト
「小さな工夫」を積み上げれば家庭の雰囲気は毎日少しずつ前向きに変化します。たとえば、
・1週間で良かった親子時間・困った出来事を家族会議で話し合う
・親が失敗した時は「自分もまだまだ成長中」と伝えリセット
・毎月新しい習い事や近所のイベント(図書館・公園ボランティアなど)に親子で挑戦し視野を広げてみる
などです。
わが家は婦人会主催の料理講習会に親子で参加。

今度、区民センターで講習会をするの。参加しない?
町内に住むネパールの方に家庭料理を教わりながら、参加者と子育ての苦労をシェア。

YouTubeばかり見ていて困っています。

悩みは万国共通なんだな。

どう?今日は楽しかった?

はい!ロティ、家でも作ってみます!

スパイスがきつくなくて食べやすかったです。
子どもたちは異文化に触れることができたうえ、ご年配の方たちとも接することができて、得難い貴重な経験になりました。
夏休みを親子の成長チャンスに変える秘訣
「完璧な親」はいませんが、“学び続ける姿勢”こそ、子どもにとって最良の教育です。
夏休みは親子の成長を実感できる絶好の機会。今年は家族皆で新しい一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
日々の小さな変化や新たに得た気づきを記録し、未来の自分にエールを送りましょう。
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