夏休みは、子どもにとっては楽しい時間ですが、親にとっては「今日はどう過ごそうか」と悩みが尽きない季節でもあります。猛暑の日に外出するのは体力的に大変ですし、遠出するとなると準備や費用もかかります。
けれど、家の中にいながらワクワクできる過ごし方があればどうでしょう。
そこでわが家で取り入れているのが「おうちキャンプ」です。リビングにテントを張ったり、ベランダで小さな冒険ごっこをしたりするだけで、普段の空間が一気にキャンプ場に変わります。
今回は実際の体験を交えながら、おうちキャンプの魅力や工夫の仕方をご紹介します。
おうちキャンプと外キャンプの違い:家庭で楽しむメリット
通常のキャンプでは、キャンプ場に行くまでの移動や大量の荷物の準備が必要です。小さな子どもがいると「まだ着かないの?」「早くトイレに行きたい!」と道中で大変なこともしばしば。我が家も小さい頃は車で泣かれっぱなしでした。
一方、おうちキャンプは移動時間ゼロ。家のリビングにレジャーシートを広げたり、庭にテントを立てたりするだけ。大人も子どもも負担が少なく、自然と笑顔でスタートできます。
もちろん自然の空気や川遊びの体験は外キャンプの大きな魅力ですが、おうちキャンプには「気楽さ」と「安全」があります。夜の虫や急な雨を気にせず楽しめるのは親にとっても安心なポイントです。

「キャンプ=遠出」という固定観念を少しゆるめてみましょう!
⛺おうちキャンプと一般的なキャンプの比較表
項目 | おうちキャンプ | 一般的なキャンプ |
---|---|---|
移動 | 不要 | 必要 |
安全性 | 高い(自宅) | 自然環境により変動 |
準備の手間 | 少ない | 多い |
自由度 | 高い(家庭の工夫) | 制限あり(施設ルール) |
自然体験 | 限定的 | 豊富 |
子どもへの安心感 | 高い | 状況による |
自宅でキャンプ気分!おうちキャンプの簡単な準備と演出アイデア
おうちキャンプの魅力は、特別な道具がなくても楽しめることです。たとえば我が家では、リビングにブルーシートを敷き、室内用の簡易テントを設置するだけで子どもが大喜びでした。
布団を積み上げて山に見立てたり、椅子にシーツをかけて秘密基地を作ったりするのもおすすめです。夕方になれば照明を落とし、ランタン型のLEDやキャンドル風ライトを点灯。室内が一気にアウトドアの雰囲気に変わります。
食事も工夫して、ホットプレートでホットサンドを焼いたり、アルミホイルで包んだ焼き芋を作ったり。

家なのに外でご飯を食べているみたい!
と子どもたちは目を輝かせていました

用意するもの:大きめのアルミ皿/オリーブオイル/にんにく/唐辛子/塩/好みの 食材
作り方:アルミの深皿にオリーブオイルと調味料、食材を入れて煮るだけ!
親子で楽しむ!おうちキャンプをもっと盛り上げる工夫と遊び方
子どもが主役になる「キャンプ係」を決めよう
おうちキャンプの魅力は、親子のコミュニケーションが自然に深まることです。子どもが主体的に参加できる工夫を取り入れると、体験が一層特別になります。
たとえば我が家では「キャンプ係」を決めます。息子はランタンの点灯係、娘はテーブルに紙皿を並べる係、といった具合です。自分に任された役割があることで、子どもはただ遊ぶのではなく「自分もチームの一員だ」という感覚を持ちます。
かんたん!手だけでできる影絵の遊び方
遊びも工夫次第です。室内では宝探しゲームや、懐中電灯を壁に当てて影絵遊びをするのも人気でした。夏の夜には、「今度は夜空の絵を描こう」と紙に星空を再現したこともあります。
最後に「一番楽しかったこと」を語り合う習慣を作ると、子どもが言葉で感想を表現できる良い機会になります。
☞かんたん!手だけでできる影絵のアイディア
影絵の形 | やり方のポイント |
---|---|
🐶 犬 | 両手を組み、親指を耳に見立てる |
🐰 うさぎ | 両手の人差し指を耳にして、口を動かす |
🦆 アヒル | 片手で口ばしを作り、開閉する |
🦅 鳥 | 両手を広げて羽ばたくように動かす |
🐘 ぞう | 片手で鼻を作り、もう一方で耳を表現 |
・懐中電灯やスタンドライトを壁に向けて使うと、くっきり映ります。
・白い壁やカーテンがスクリーンになります。
・スマホのライトでもOK(ただし目に向けないよう注意)
・影絵の後に「絵日記」や「物語づくり」に発展させると創造力UP!
安心して楽しむために:おうちキャンプの安全対策と注意点
安全第一!火気・電源の取り扱いに注意
庭でホットプレートやランタンを使う際は、必ず安全確認を。延長コードを使う場合は防水タイプを選び、足元に引っかからないよう配線を工夫しましょう。
火を使う調理は避け、電気調理器具やバーベキューコンロを使う場合は、必ず大人が付き添いましょう。紙コップランタンも、LEDライトを使用することで火災リスクを防げます。
近隣への配慮も忘れずに
夜間の活動では、話し声や音楽の音量に注意を。特に住宅密集地では、スマホで焚き火音を流す際も控えめな音量に設定しましょう。
テントの設営場所も、隣家の視線や通行の妨げにならないよう配慮することで、気持ちよく楽しめます。
天候の急変に備える準備を
屋外キャンプは天候の影響を受けやすいため、事前に天気予報を確認しましょう。突然の雨に備えて、テントの防水性や避難場所(室内への移動)も考えておくと安心です。
風が強い日はテントが飛ばされる危険もあるため、ペグや重しでしっかり固定することが大切です。
虫対策で快適な時間を確保
夏の庭には蚊や虫が多く出るため、虫よけスプレーや蚊取り線香を活用しましょう。子どもが虫に刺されやすい場合は、長袖・長ズボンの着用もおすすめです。
虫探しを楽しむ場合も、触ってはいけない虫(ハチ・ムカデなど)について事前に話しておくと安心です。
「完璧」を目指さず、楽しむことを優先
準備に力を入れすぎると、当日疲れてしまうことも。自宅キャンプはあくまで「家族のペース」で楽しむことが大切です。
多少うまくいかなくても、「それも思い出」と笑って受け止めることで、子どもたちも安心して挑戦できます。
記録を残して、思い出を未来へ
写真や動画を撮っておくと、後から振り返る楽しみが増えます。子どもがテントを設営する姿や、キャンプ新聞を描く様子など、成長の記録としても貴重です。
SNSに投稿する際は、個人情報や背景に注意しながら発信しましょう。「#自宅キャンプ」「#親子時間」などのタグを使えば、他の家庭の工夫も参考になります。
【体験談】わが家のおうちキャンプ体験と子どもの成長
共働きのわが家は、遠出が難しかったので、おうちキャンプは定番でした。最初のおうちキャンプは、車の後部座席をフラットにして毛布を敷き、親子で寝転んだことから始まりました。窓から見える夜空を眺めながら、「キャンプ場に行かなくても十分楽しいね」と笑い合ったことを今でも覚えています。
息子が小学校高学年になってからは庭にテントを張るようになり、自分でペグを打ち込む姿に成長を感じました。ある夏は、娘が「今日のキャンプ新聞」を描き、家族みんなで壁に貼って見せ合ったこともありました。
ただ遊ぶだけでなく、「やってみたい!」という気持ちが行動につながり、親としても驚かされる場面が多々ありました。

年齢とともに”できることは率先してやる”という姿勢が身につきます!
おわりに:おうちキャンプは親子の絆を育てる特別な時間
おうちキャンプは、豪華な道具や遠出を必要とせず、家庭だからこそできる遊びの工夫に価値があります。子どもと一緒に作る小さな冒険は「特別な旅行」以上に記憶に残ります。
完璧さよりも「楽しむこと」を大切に、ぜひ今年の夏はわが家流のおうちキャンプを取り入れてみてください。きっと、親子で過ごす時間がかけがえのない宝物になるはずです。
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