夏休みの朝を心地よく始める:親子で取り入れた“ほんのひととき”の小さな習慣

生活リズムとセルフケア

夏休みになると、子どもたちは時計に縛られず、朝から好きなことを楽しんでいます。けれども親にとっては、食事や家事に追われ、宿題の声かけや外遊びの付き添いなどで、気づけば一日が慌ただしく過ぎていくものです。

私自身も、子どもたちと向き合う時間があるようでいて、実際には一人ひとりの気持ちに余裕をもって寄り添えていないと感じることがありました。

そんな中、「せめて一日のはじまりだけでも深呼吸できる時間を持ちたい」と考え、親子で3分だけ、自分たちのための時間を取り入れるようになったのです。その小さな工夫が予想以上に家族の朝を変えてくれました。

この記事では、私の体験をもとに、夏休みの朝にぴったりの「親子3分習慣」を紹介します。

わが家で実践している5つの朝習慣

朝の空気を吸い込みながら体を軽く動かすだけで、日中の焦りやイライラが少しずつ減っていくことに気づきました。

次に紹介するのは、私たち親子が毎朝取り入れている簡単な3分の習慣です。

朝の深呼吸と背伸びで心と体を整える

 

朝起きてすぐに窓を開け、外の空気を胸いっぱいに吸い込む。それに合わせて背伸びをする。わが家にとってはごく簡単な習慣ですが、この3分が家族の空気を整えてくれる大切な時間になっています。

ある日のこと、曇り空の朝に気分が沈んでいた私を見て、息子が、

むすこ
むすこ

おかあさん、深呼吸しようよ!

と声をかけてくれました。半分気乗りしないまま外気を吸った瞬間、意外なほど肩の力が抜け、気分も軽くなったのです。

子どもたちと一緒に腕を伸ばしきった時の開放感は、ただの動作を超えた心の切り替えになりました。

雨の日には、窓を開けると聞こえてくる雨音がBGMになり、子どもたちが「雨のリズムで伸びると気持ちいいね」と笑顔を見せてくれたこともあります。

この短い習慣が、私にとって子どもたちと気持ちを共有できる大事な時間へと変わっていきました。

今日の予定を声に出して共有する

これまで私は、予定をスマホのメモや手帳に記録していましたが、慌ただしい朝には開く余裕もなく、忘れ物や準備不足で慌てることが少なくありませんでした。

そこで試しに「今日は午前はスーパー、そのあとは工作しようね」と口に出すようにしたところ、子どもの反応が驚くほど変わったのです。

息子は予定を聞いた瞬間に、

むすこ
むすこ

じゃあ絵の具を出しておくね。

と自分から準備を始めました。以前は「やらなきゃ」と言われても渋々動くだけだったのに、自発的に行動するようになった姿に感心しました。

声に出すだけで親子で時間の流れを共有でき、朝の動きがスムーズになったのです。

娘もその後、

むすめ
むすめ

午前はお買い物、午後は工作だね。

と自分から繰り返すようになり、小さな習慣自主性を引き出してくれることを実感しました。

好きな香りで気分をリセットする

わが家の庭に咲くラベンダー

わが家の庭に咲くラベンダー

人は香りにとても敏感です。私は朝の時間にラベンダーのハンドクリームを塗りながら香りを吸い込み、自分の気持ちを整えるようにしています。

ある日、曇った空模様の中でも気分が落ち込まなかったのは、この香りのおかげでした。娘はその香りに引き寄せられるように

むすめ
むすめ

今日は元気の香りだね!

と笑顔で言い、息子も

むすこ
むすこ

僕も嗅ぎたい!

と手を差し出しました。

ただ香りを取り入れるだけで、部屋の雰囲気まで和やかに変わり、子どもたちの表情が明るくなるのを目の当たりにしました。

夏休みの長い朝も、香りひとつで穏やかに迎えられるようになったのです。

自分にひとこと声かけする習慣

 

子育てをしていると「私は十分できているのかな」と不安になり、つい自分を責めてしまうことがあります。

そんなときに取り入れたのが、鏡の前で自分に一言声をかける習慣です。「今日もよくやってるよ」「大丈夫」と口にすると、たとえ数秒でも心が軽くなるのを感じました。ある朝は、

まさこ先生
まさこ先生

今日も頑張ろうね。

とつぶやいた途端、娘が横から

むすめ
むすめ

おかあさんありがとう!今日も一緒にがんばろう。

と声をかけてくれました。その瞬間、自分を労わること自体が子どもへの良い影響になるのだと実感しました。

白湯で体のリズムを整える

以前は冷たい飲み物ばかりを飲んでいて、夏の朝でも体が重だるい日が多く、出かける前から疲れを感じていました。そんなときに試したのが、ぬるめの白湯です。

初めは「暑いのになぜ温かいもの?」と子どもたちに不思議そうに見られましたが、試してみると体がじんわり温まり、すっきりと目が覚めるのを感じました。

ある朝、私が寝坊してしまいバタバタしていると、息子が、

むすこ
むすこ

僕が白湯作る!

と自分からお湯を沸かしてくれ、娘もカップを並べてくれたのです。その日、白湯が我が家の日常に完全に溶け込んだと感じました。

無理なく続けるための工夫

この習慣を始めた当初は、「毎日完璧にやらなきゃ」と意気込んでいました。

しかし現実は子どもたちの寝坊や体調不良、私自身の忙しさで、全てを完璧にこなせる日はほとんどありませんでした。最初は、

まさこ先生
まさこ先生

できなかった…。

と落ち込む日もありましたが、ある朝、娘が

むすめ
むすめ

今日はやらなくても大丈夫だよ。明日またやろうね。

と言ってくれたことが心に残りました。その言葉で肩の力が抜け、無理せず続けることの大切さを実感しました。

別の日には、朝から予定が狂いバタバタしていた時も、息子が

むすこ
むすこ

おかあさん、今日は深呼吸だけでもいいよ。

と言ってくれました。その一言で焦りが和らぎ、親子で「まずはこれだけやろう」と声を掛け合い、気持ちを落ち着けることができました。

完璧を目指さず、少しずつ習慣を積み重ねることで親子の絆が深まったように思います。

小さな習慣が子どもに与える変化

朝のほんの数分を意識的に過ごすことで、子どもたちの行動や表情にも少しずつ変化が現れるました。

例えば、以前は朝の身支度に時間がかかり、靴下を左右逆に履いて慌てることもあった息子が、最近は

むすこ
むすこ

今日は靴下揃えてるよ!

と自分で声をかけるようになりました。

また、娘は以前、朝食前に「まだ眠い…」とぼんやりしていることが多く、声をかけてもなかなか動けませんでした。それがある日、私が軽く背伸びをして深呼吸しているのを見て、

むすめ
むすめ

私もやる!

と一緒に体を伸ばしながら目を覚ますようになったのです。

自分から朝の小さな習慣に参加する姿勢を見せてくれたことに、親として嬉しい驚きがありました。

さらに、朝の短い時間に笑顔でやり取りすることで、子どもたちが互いに気を配る瞬間も増えてきました。

朝食の準備中、息子がスプーンを落とした妹にさっと手渡し、娘が兄のコップをそっと直すなど、ちょっとした思いやりの行動が自然に見られるようになったのです。

親が指示しなくても、子どもたち自身が互いの存在に気づき、協力しようとする姿は、朝の空気を穏やかにする大きな要素となりました。

親が意識して何かを教えたわけではありません。日々の朝のリズムや親のちょっとした動きに触れる中で、子どもたちが自然に変わっていったのです。

まとめ:親子の朝時間が一日の笑顔をつくる

ほんの数分間でも親子で心を開き合う習慣を持つことで、一日の始まりが驚くほど穏やかになります。

深呼吸や背伸び、予定の共有、香り、自分への声がけ、白湯。それぞれはたった数分でできることですが、続けていくと子どもたちの表情や行動に小さな変化が積み重なっていきます。

完璧でなくても構いません。大切なのは「朝を大切にする気持ちを持つこと」です。

夏休みだからこそ、親子で一緒に小さなリズムを作る楽しさを味わってみてください。

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